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第三十一話≪孤影≫ エリアB-6の古城内にある寝室の一つ。 豪華な机、タンス、天蓋付きのベッドといった調度品が並ぶ部屋で、 緑髪の女性、新藤真紀は荷物の整理を行っていた。 まず現在持っている自分の武器は、 二六年式拳銃、長谷川俊治から鹵獲したラドムVIS-wz1935と手榴弾4個。 そしてこの古城内を探索して発見したサーベルの、以上四種類。 武装としては申し分無い。接近戦なら可能な限りサーベルを使い、遠距離戦ならば銃器を使えば良い。 手榴弾は非常に威力が高いが残り四つしか無いので、使い所はよく考えるべきだ。 但し、相手が自分を遥かに上回る戦闘能力を持っていたり、 連射可能な銃器――例えばサブマシンガンやアサルトライフルだ――を持っていた場合、 撤退する事も視野に入れなければならないだろう。 爆発の衝撃で狂っていた平衡感覚と聴覚もだいぶ回復してきた。 身体中の傷や打撲はまだ痛むが、行動に支障を来す程では無い。 長谷川俊治のデイパックに入っていたツナマヨネーズのサンドイッチを頬張る。 少し空腹を感じていたためだ。 「ん。おいしい」 サンドイッチを味わいながら、真紀はこの殺し合いに呼ばれている 自分の知人、須牙襲禅の事を考えていた。 「あいつ、今何やってるのかな。多分、まだ死んではいないと思うけど。 大好きな銃でもぶっ放しているのかしらね」 元々タフガイな襲禅の事だ、そう簡単には死にはしないだろう。 更に好きなだけ銃が撃ちまくれる環境に置かれているのだから、 さぞや喜んでいるのだろう、と思いながら、 銃を撃ってハイになっている襲禅の顔を思い浮かべながらくすっと笑う。 「……別に心配してる訳じゃないけどさ」 そう、決して心配な訳では無い。 そもそも心配に値する程良い人間(獣人)では無い、須牙襲禅と言う男は。 とにかく警官のくせに言動が粗野で自己中心的、 暴れる酔っ払いを鎮圧するために官給品のニューナンブを発砲したり、 暴走する二人乗りバイクを停止させるためパトカーで体当たりを食らわせたり、 押収品の違法な媚薬やら違法改造拳銃やらを勝手に私物化したりと、 おおよそ警官と言うより成人男性として信じられない暴挙の数々は枚挙に暇が無い。 実際、真紀自身も媚薬を飲まされたりと、中々の被害に遭っていた。 正直、絶対に再会したく無いとさえ思っている。 サンドイッチを食べ終えた真紀は、二六年式拳銃をスカートに差し込み、 サーベルを右手に持ち、デイパックを肩から提げた。 もう十分動けるようになった。行動しよう。 真紀は寝室を後にし、城の正面玄関へと向かった。 途中、自分が射殺した有名野球選手の男――長谷川俊治の死体に出くわした。 うつ伏せに倒れた俊治は、多くの細かい破片が飛び散った床の上に既に凝固し始めている 大きな血溜まりを作り、両目を開いたまま息絶えていた。 口からは大量に吐血をした跡がある。 きっと自分は何千といる彼のファンからの怨恨、憎悪、殺意を買う事になるだろう、 と思いながら、真紀は俊治の死体を通り過ぎる。 玄関ホールの階段を下り、真紀はホールの床に落ちている物に気が付いた。 「これは……野球帽?」 それは日除けの部分が大きく裂けた、黒い野球帽だった。 「長谷川投手の物ね……記念に持っていこうかな」 既に持ち主はこの世にいない、持って行っても誰も文句は言うまい。 真紀は俊治の野球帽を頭に被った。自分の頭には少し大きかった。 正面玄関の扉を開けると、潮風が真紀の緑色の艶やかな髪とスカートを揺らす。 前方には緑生い茂る山が木々を揺らし大きな合唱を奏でていた。 「さて……どこに行こう?」 【一日目/午前/B-6古城玄関】 【新藤真紀】 [状態]:身体中に掠り傷及び軽度の打撲(応急処置済) [装備]:サーベル、長谷川俊治の野球帽 [所持品]:基本支給品一式、二六年式拳銃(6/6)、9㎜×22R弾(32)、 ラドムVIS-wz1934(5/8)、ラドムの予備マガジン(8×9)、マークⅡ手榴弾(4) 、長谷川俊治の水と食糧(食糧1/5消費) [思考・行動] 基本:優勝を目指す。積極的に他参加者と戦う。 1:次の目的地は……。 2:知人(須牙襲禅)とは出来れば会いたくない。 3:狐の少女(葛葉美琴)はまた会ったら今度は必ず仕留める。 ※長谷川俊治の野球帽を回収しました。 Back 030魔手接近 時系列順で読む Next 032愛に全てを Back 030魔手接近 投下順で読む Next 032愛に全てを Back 022古城銃撃戦 新藤真紀 Next 037高級車でGO!
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トップページ > HQ漫画家索引 > あ行 > う 購入 漫画家名 よみがな 生年月日 出身地 性別 血液型 上杉可南子 うえすぎかなこ 12月18日 福岡県 女性 O型 デビューは、小学館 『プチフラワー』より。 代表作は 『リビドーの海』 (小学館)、『恋し得る限り恋せ』 (小学館)などがある。 ハーレクイン作品リスト 前ページ上杉可南子 『翡翠色の情熱』? 【小説】 著者:ヘレン・ビアンチン? 翻訳者: 【コミック】 上杉可南子 2009/09/10発売人気レポーターのアリアンは美しい大豪邸を訪れた。取材相手は経済界の大物で、圧倒的な存在感のあるマノロ。元夫から執拗な嫌がらせを受けていたアリアンは、そのまま彼の屋敷に留まることになった。マノロは互いの利益のために、彼女へ契約結婚を申し出た。愛のない結婚なんて…! 憤るアリアンだったが、マノロが元夫から本気で守ってくれていると知って…? 『あなたの記憶』? ミニシリーズ:ミスター・ミリオネア 【小説】 著者:リアン・バンクス? 翻訳者: 【コミック】 上杉可南子 2009/09/03発売物心ついたときからアリサは、ディランといつも一緒だった。初めてキスをした十代の頃も、無垢な自分を捧げたあの夜も。だがそれはディランがほかの女性とベッドにいるのを目撃するまでのこと。裏切られたアリサはふたりの関係につらい終止符を打つが、その後事件は起こった。アリサが交通事故にあい、目を覚ました彼女はディランに関するすべての記憶を失っていたのだ! 施設育ちの億万長者の恋を描く話題のミニシリーズ<ミスター・ミリオネア>完結編! 『結婚なんてしたくない』? 【小説】 著者:リアン・バンクス? 翻訳者: 【コミック】 上杉可南子 2009/02/19発売株の天才トレーダー、ジャスティンは、億万長者のくせに超ドけち。結婚なんて、銀行口座から金が出ていくだけと信じ、慈善団体への投資は、税金控除だけが目的だったその活動で、貧乏だが魅力的な女性エイミーに出会うが、突然、吐血してしまう。エイミーは病院に運ばれ、死線を彷徨う間、彼は夢をみた。「金、金、金だけの一生だったな」「人を愛したこともなかった」そう、友人たちが悲しげに話す夢。彼は、後悔に襲われた。神よ、僕にもう1度チャンスをください! 『結婚の心得』? 【小説】 著者:リアン・バンクス? 翻訳者: 【コミック】 上杉可南子 2008/08/07発売「上司としてではなく、ひとりの男性としてあなたが好きなの」ケイトが密かに愛していたボスのマイケルと一夜をともにしたのは2か月前。だが翌日、マイケルは彼女に詫び、残酷にもふたりは仕事だけの関係だと告げた。でも、あの一夜をなかったことになどできないケイトは、勇気をふりしぼって再び告白するが…。 ――実はマイケルは施設育ち。少年時代に傷つき、大人になっても人を愛することができないのだ。そんな彼の過去まで含めて、ケイトは彼を愛せるのか? R-1890 『復讐は恋の始まり』? 【小説】 著者:リン・グレアム 翻訳者: 【コミック】 上杉可南子 2008/04/11発売恋人のコナーを死に追いやった悪女…。周囲のひどい評判に、リジーは傷ついていた。だがその真相は、義母とコナーとの不倫をかばったがためのものだった。沈む心を抱え、友人に誘われるがままにクラブを訪れたリジー。そこで、人目を引くギリシア人男性・セバステンに声をかけられ、一夜を共にしてしまう。だが実は、彼は亡くなったコナーの兄で…!? R-1728 『雪降る夜に』? 【小説】 著者:リー・ウィルキンソン? 翻訳者: 【コミック】 上杉可南子 2008/02/01発売車を運転中、アナは誤って見知らぬ男性にケガを負わせてしまった。男性の名はギディアン。町の由緒ある館の主人だった。彼を館へ送り届けるが、雪のため、二人きりでとじこめられてしまう。かつての恋人によく似た面差しの美しいギディアンに、アナはどんどん惹かれてゆくが、すべては卑怯な罠だった! I-1145 『瞳の魔法』? 【小説】 著者:シャロン・ケンドリック 翻訳者: 【コミック】 上杉可南子 2007/07/20発売飛行機の中で親切にしただけ。なのに、見ず知らずの老人の莫大な遺産を手にすることになった客室乗務員ローラ。彼女が受けとったのは、高級住宅地セント・フィアカーズ・ヒルの豪邸だった。そしてセレブの集う住民親睦パーティーの日、彼女に近づく危険な瞳の男が…。彼の名はジェライント。傲慢な態度で見下されたと思った次の瞬間、切なくみつめられ、唇を重ねられ、ローラは完全に翻弄されてしまう。彼はローラの隣人で、ローラを憎む密かな理由があったのだが!? 前ページ上杉可南子 ▲このページのTOPへ
https://w.atwiki.jp/777townforandroid/pages/828.html
デザイン 機種 777townSPオリジナル アニメーション あり スキル効果 ピースがそこそこ増加する 消費SP 0 入手方法 2015年のクリスマスキャンペーン LvMAX経験値 ? 限界突破素材 突破珠(赤) x 1突破珠(緑) x 1突破珠(青) x 1突破珠(黄) x 1 限界突破先 コイン君(ターキー)白ヒゲver 限界突破元 コイン君(ターキー)白ヒゲver 備考
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コナン君萌えスレ 1 :名無しさん黒の組織:2010/04/01(金) 18 21 15.37 ID ??? さあみんな、どんどん語っていこうぜ! 2 :名無しさん黒の組織:2010/04/01(金) 18 32 14.28 ID ??? 誰? 3:名無しさん黒の組織:2010/04/01(金) 18 33 46.42 ID ??? 2 社長令嬢誘拐事件の犯人を捕まえた毛利小五郎のとこに居候することになった子 俺の予想ではこの子はきっと来る だから立てた、後悔はしてない 4 :名無しさん黒の組織:2010/04/01(金) 19 11 34.29 ID ??? 糞スレ乙 くるわけねーだろ、来たら鼻でスパゲッティ食ってる所をうpしてやるわ 5 :名無しさん黒の組織:2010/04/01(金) 19 24 45.14 ID ??? あかんそれ死亡フラグや 6 :名無しさん黒の組織:2010/04/01(金) 19 41 37.57 ID ??? とりあえずそれ楽しみに語ってやるとするか 【雪崩】コナン君は探偵可愛い救出1000人目【電車】 1 :名無しさん黒の組織:2010/10/01(金) 12 31 24.17 ID ??? テンプレは推理しろ 2 :名無しさん黒の組織:2010/10/01(金) 12 32 44.58 ID ??? 1乙 ついに1000スレかよw 3:名無しさん黒の組織:2010/10/01(金) 12 33 26.22 ID ??? 1乙 半年前に冗談半分で立てたものだけどまさか本当に来るとは… : : 21 :名無しさん黒の組織:2010/10/01(金) 12 35 35.19 ID ??? 3 あれ立てたのお前かよ 今じゃ2chの大スターだもんな 25 :名無しさん黒の組織:2010/10/01(金) 12 36 55.38 ID ??? そういや5ヶ月前に鼻でスパゲッティ食べた奴は男らしかったな まさか本当に食うとは 34 :名無しさん黒の組織:2010/10/01(金) 12 38 37.59 ID ??? 25 奴は男の中の男 今ではコナン君の大ファンでグッズ10個ずつコンプしてる猛者だしな 128 :名無しさん黒の組織:2010/10/01(金) 13 45 16.32 ID ??? ところでもう数百件もコナン君は解決してるわけだが… 何でまだ半年なの?
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【元ネタ】史実 【CLASS】ライダー 【マスター】 【真名】袁術 公路 【性別】男性 【身長・体重】161cm・54kg 【属性】混沌・悪 【ステータス】筋力D 耐久D 敏捷B 魔力D 幸運B 宝具D++ 【クラスキル】 対魔力:D 一工程(シングルアクション)による魔術行使を無効化する。 魔力避けのアミュレット程度の対魔力。 騎乗:B 騎乗の才能。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、 魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。 【保有スキル】 皇帝特権:E 本来持ち得ないスキルも、本人が主張する事で短期間だけ獲得できる。 該当するスキルは騎乗、剣術、芸術、カリスマ、軍略、等。 狼顧の相:D 常に他者の謀略を警戒し、また周囲の隙を窺う気性。 どれほどに人脈を広げても真の友を得られない孤独の星である。 策謀の成功率・回避率を多少向上させる。 自己顕示:A サーヴァントとしての気配を強めるスキル。 Aランクともなると隠密行動は極めて困難となる。 集団戦闘において、敵の標的になる確率が増す効果もある。 戦下手:A 本人が自覚していない隠しスキル。 団体戦闘において判定に不利な補正がかかる。 【宝具】 『路中捍鬼(はいせんす・えんぺらー)』 ランク:E 種別:対車宝具 レンジ:1 最大捕捉:1両 侠人を気取り、華美に飾り立てられた馬車に乗り、「路中捍鬼袁長水」と呼ばれていたという逸話から得た宝具。 騎乗した乗り物が袁術のセンスによって飾られる。 馬車ならけばけばしく飾られ、バイクなら暴走族仕様に、トラックならデコトラ化、といった具合。 宝具としての特性を得る事で性能や強度も向上する。 『当塗高夢想帝国(かんにかわるものは、とうとこうなり)』 ランク:D++ 種別:対軍宝具 レンジ:1~99 最大捕捉:100人 皇帝号を僭称し「仲」(「成」だったとも)と号したハリボテの帝国を築いた逸話が、伝国の玉璽の形を取って宝具化したもの。 真名を開放することで袁術の夢想の中にのみ存在する大帝国とその軍勢が形をなす。 ただし、それらは全て対象(と袁術)の脳内に投影される幻影に過ぎず、与えるダメージも脳の誤認が生む幻でしかない。 そのため幻影であることを見抜かれると、この宝具で与えたダメージは全て消滅する。 【解説】 後漢末期の武将・政治家。 三国時代になる以前に「仲」を建国し、漢に反旗を翻すもあっさりと滅びた。 名門袁家の嫡流であったが、庶流の袁紹の方が声望が高かったことを妬み、その出自の低さを中傷していたという。 霊帝崩御後、大将軍の何進が十常侍(権勢を握っていた宦官の集団)に暗殺されると、袁紹らとともに朝廷に乗り込み宦官数千人を誅殺した。 この混乱の中で霊帝の遺児が董卓に補足され、皇帝(後の献帝)として擁立されることとなる。 袁紹を盟主に反董卓連合が結成されるとこれに参加し、武闘派の孫堅を麾下に収めた。 一方で袁紹とは対立関係にあり、袁紹が献帝に対抗しようと劉虞の擁立を計るとこれに猛反対したという。 その後、董卓が長安に遷都したのを皮切りに反董卓連合内の内部対立が表面化。 特に袁紹と袁術の対立は、元々の人間関係もあって激しいものであり、軍事衝突に発展する。 こうして反董卓連合は瓦解し、袁術は群雄の一人として勢力を広げようと画策するが、 戦略的な判断力はともかく、戦争にあまりにも弱く、内政面でも圧政を敷いて人望が薄かったため、次第に追い詰められていく。 ついには本拠地の南陽郡を捨て、揚州に割拠しなければならない事態となった。 その後は横死した孫堅の遺児・孫策の武力や飛将・呂布との外交を背景に勢力拡大を計るが、 衰える一方の漢朝を前に慢心し、内外の反対の声を押し切って「仲」を建国。皇帝に即位した。 この暴挙は諸侯の大半に敵意を抱かせ、家臣団も反発からの離脱が続出する。 さらに圧政と飢饉の影響で民衆の声望もすでになく、戦にも連戦連敗し、その勢力は一気に縮小化する。 最終的には不仲だった袁紹を頼みにして庇護を求めたが迎えがやってくる前に病に倒れた。 死の直前、蜂蜜入りの飲物を所望したが手に入らず、自らの没落を嘆いて吐血したと伝わる。
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1 それは特別な出会いなんかじゃなかった。 何て事のない日 何て事のない場所 何て事のない出会いだった。 大学入学が決まって、新しく一人暮らしを始める事になった私は街並を覚えがてら散歩していた。 それなのに、どんくさいとよく言われる私は転んだ拍子にコンタクトを落としてしまった。 私は周りの目も忘れて座り込んで必死に探していた。迂闊な事に予備の眼鏡も持っていなかったのだ。 かといって裸眼で歩くには余りにも私の視界は覚束なくて、正直途方に暮れていた。 周りの人はただ、ただ私を見ながら通り過ぎていくだけ。 見知らぬ街、見知らぬ人々、空でさえも私には見知らぬものに見えた。 転んだ拍子に擦り剥いた膝はじくじくと痛みを訴えかける。 座り込んで這い回る自分が何だかとても惨めに思えて、情けなくて、悲しかった。 滲んでくる涙はどうしようもなくて、堪えようとすればするほど私の視界に溢れてくる。 泣いている顔を見せるのが恥かしくて、悔しくて、私は意地でも顔を上げるものかと、せめてもの意地を張っていた。 「あの……大丈夫ですか?」 とても近くからかけられた声に、座り込んで俯いていた私は咄嗟に顔を上げた。 滲んだ視界にその紅の瞳だけが、ひどく煌々と鮮やかに映った。 その時の私の気持ちを一体どうしたら伝えられるのだろうか。 その時の私の悦びを一体どんな言葉に置き換えられるだろうか。 寂しくて、心細くて、悲しい気持ちに不意に与えられた何気ない温かな声に、私は更に泣いてしまった。 声の主は、自分が何か不味い事を言ってしまったのではないのかと、酷く慌てふためいていた。 それでも、逃げ出さずに、訳を聞くと私に付き合って日が沈むまで一緒にコンタクトを探してくれた。 結局見つからなくて、もう諦めようと折れたのは私の方だった。 それでも諦めずに探そうとするのを、何とか説き伏せて、渋々帰る事にした時だった。 「遅いから送りますよ」 そう言ってくれたのを、流石に其処までしてもらっては申し訳ないと言うと、逆に怒られてしまった。 「何馬鹿な事言ってるんですか!!アンタみたいな綺麗な人が夜道を一人で歩いていたら襲ってくださいって言ってるようなもんだろ!!」 そういって、半ば強引に私の手を引っ張って送ってくれた。 声には何処か幼さが微かに残っていて、一体幾つなんだろうかと疑問に思った。 でも掴まれた手の温かさと、細くてゴツゴツした男の人の感触に、それを聞き出す勇気が出なかった。 家までの道を、手を繋いで、目が殆ど見えずにいる私が転んでしまわないように、ゆっくりと歩幅を合わせてくれた優しさにまた涙が出て、 日が沈みすっかり暗くなった闇の中でこっそりと拭った。 具体的な住所を聞かれて答えると、声の主は酷く驚いていた。 彼の家の隣に建ったアパートの一室が私の新たな住処だったのだから。 家に着くと、帰ろうとするその人を私は部屋に上がるようにお願いした。 せめて、お礼にお茶でもと思ったからだ。 ところが、私はそこでまた怒られた。 「こんな時間に男を部屋に入れるなんて、無防備にも程があるぞ、アンタ!!」 負けん気の強そうな男の子の声だと思っていたが、その割りに妙にしっかりした口調であった。 あまりの剣幕に、思わずゴメンなさいと謝ると、今度は一転してオロオロとし始めた。 「ご、ゴメン…俺、口調がキツイってよく言われて、その、とにかく、アンタみたいな人は警戒のし過ぎで丁度いいんだから気をつけろよ」 と拗ねたように漏らした言葉に、私は思わず笑ってしまった。 そんな人が送り狼になるとは思えないのだけど、彼の気遣いを無にするわけにもいかず、私は後日お礼に伺いたいから、と家の住所を教えてもらった。 次の日、私は何故か酷く緊張していた。 鏡の前で何度も髪の毛の乱れが無いか、服装は可笑しくないか、何度も何度も入念にチェックを怠らなかった。 ぼやけた視界で顔も見えない相手に、しかもお隣さんにお礼に行くだけなのに、何度も何度も入念にチェックをした。 家の前に着いて、インターフォンを鳴らそうとして重大な事に気付いた。 名前を聞いていなかったのだ。 一体何と言って鳴らせば良いのだろうか。 名前も知らないのにお礼っておかしいだろうか。 一度悪い方向に考えてしまうと、どんどんその方向へ思考が沈み込んでしまうのが私の悪い癖だった。 そうやってまごついていたのは一体どれ程の時間だったのだろうか。 「アンタ、一体何してるんですか?」 後ろから不意討ちのように声をかけられ、叫び声を上げなかった自分に拍手喝采を送りたかった。 不審気な声に、どう弁明すれば不審者以外の何者でもない我が身を説明できるのかと、あれこれ考えながら振り向くと、 「アレ…もしかして、昨日の…?」 そこには、制服を着崩して、カバンを肩にかけ、部活の帰りなのか微かに汗の香りをさせた黒髪の凛とした少年がいた。 まだ幼さの残る顔立ちに、ぶっきらぼうな空気を纏う少年がすぐに昨日の彼だとわかった。 その相貌に煌く真紅の瞳に再び釘付けになり、その時私は完全に魅入られてしまったのだった。 yagami「……一体なんやこれはーーーー!!」 背景に大津波を巻き起こしながら放り投げたのは日記帳。 表紙には『せっちゃんの日記』とある。 日付から見るに、シン君と初めて出会った日のセツコさんの日記のようだ。 なのは「……時空転移とか空から落ちてきたとか、流れ着いたとかじゃないの?」 フェイト「普通の恋愛モノみたいな出会いなのが…」 ティアナ「逆に危機感を煽るのは……何故かな?かな?」 yagami「ええーい!!立てよ六課!!我々の戦力は圧倒的ではないか!!」 ~ハマーンさん家~ ハマーン様「フッ…腕力がモノを言うのはファンタジーの世界だけだよ」(ピキーン) シン「ん?母さん何か言った?」 ハマーン「いや、お前がセツコ君を初めてナンパした日の事を思い出していただけだ」 セツコ「な、なんぱ…////」 シン「な、何人聞きの悪いこと言ってるのさ!!」 カミーユ「そうだよ、母さん。シンはそんな破廉恥な真似をする子に育てた覚えは無いよ!!」 アムロ「カミーユ…そのセリフは普通父さんが言うものなんだが…」 クワトロ「な…なん…だと…?ナギ様中古問題…鬱だ死のう…」 アムロ「うん、なんでもない」 ハマーン「フン、セツコ君の見目が麗しくなかったら果たして夕暮れ時まで付き合ったかな…?」 シン「なッ…////」 ハマーン「シン…『エッチで綺麗なお姉さん』…ベッドの下というのは芸がないぞ」 シン「!?////////あ、あああ、あれはアム兄が……」 アムロ(シンが気に入ってたからあげたのだが…) ハマーン「ふ、それより、料理教室の続きでもしたらどうだ?」 シン「あ、ああゴメンよ、セツコさん。えっと、ほら包丁はこう持ってリズミカルにトントントンと…力入れちゃダメだってば」 後ろから手を重ねつつ指導。 セツコ「は、はひ…///////」 カミーユ(まぁ、あの体勢で力むなって言う方が無理だよ… ていうかいつも思うんだけど、シンは何とも思わないのかな兄さん) アムロ(いや、シンは料理を作ってる時は恐ろしく集中してるからな。雑念が一切無いんだよ) カミーユ(ああ…だからセツコさんが帰った後でベッドでゴロゴロしてるんだ…) ハマーン(ちなみに、同時刻にセツコ君もゴロゴロしてるぞ) 2 「サンドマン…あれは一体…!?」 「エイジか…あれは、私がグラヴィオンのモデルにした機体だよ…」 「何だってんだよ奴らは!?」 「重力を、そして次元を操る許されざる者達」 訪れる破滅の足音。 傷だらけのアルティメットグラヴィオン。 「セツコさん……この設計図を…シンに…」 「カミーユ君、これは…ッ」 「グルンガスト……ロストマウンテンで見つかった機体の設計図を元にシンの為に俺とアムロさんが設計したものです」 「どうして私に…?」 「この機体には貴女が必要ですから…さぁ、ここは俺が引き受けますから早く!!」 涙を振り切り、親友の元へと羽ばたくバルゴラを見送ると、大軍となって押し寄せる宇宙クジラの大群に立ち向かうたった一機のゼータガンダム。 「ホント……ソックリだね…殺してやりたいくらいだよ……」 「何なんだよ!!アンタは!?」 「僕はレン・オハラ……初めまして、『お父さん』?」 奪われたはずのデスティニーに、シン専用ヒュッケバインは翻弄される。 そしてシンとは似て非なるクリムゾンの瞳を持つ少年に告げられる衝撃の事実。 「セツコさん…」 「シン君…」 「コレが、カミーユが…アムロさんが俺達に託してくれた機体…」 「シン君、一緒に…一緒に行こう?」 「ああ、ずっと…ずっと俺達は離れない……これが俺達の剣……」 「うん。お互いを想い合う力で事実上無限のエネルギーを生み出すオーバーテクノロジーの結晶」 「バルディオスの次元跳躍能力…アクエリオンの想いを力にする能力…サイコフレーム…」 二人が見上げるのは、人類の、銀河系の最後の希望。 「これが俺達の…」 「これが私達の…」 「「運命を断つ剣…ッ!!ダイゼンガー・極限太極式!!!」」 銀河を切り裂く大剣を掲げ、遂に最後の戦いが始まる。 スーパーロボット大戦ZZ 君が見るのは人類の最後か、人類の未来か、それとも… シン「母さん…これ何?」 ハマーン様「最初は本職ではないからと辞退していたのだが、なにぶん仕事が早く片付いてしまって暇だったのでな。 戯れに断っていたゲームのシナリオを1、2時間程度で書き上げたのだ。 携帯ゲーム機だというのでまぁいいだろうと思って適当に引き受けたのだがまさかPS3で発売されるとはうっかりしていた」 シン「っていうか、実名な上に、セツコさんまで出てるよ……しかも、何時の間にこんな声録ったのさ?」 ハマーン様「クワトロがボーカロイドを自作して作ったのだ」 シン「父さん凄いな!!」 クワトロ「見たまえ。シンの私を見つめる尊敬の眼差しを」(うっとり) カミーユ(凄いけど、ああはなりたくないって顔してる…) アムロ(凄いけど才能の無駄遣いって顔でもあるな…) ~セツコさんのアパート~ セツコ「え、えええッ!?そ、そんなゲームとはいえシン君とキス……それに子供って……//////////キュウ…」(くらッ) 3 カミーユ「シ~ン♪ガンガンやろうか~」 カミーユ兄さんゼータが出て、レジェンドがプレイヤーキャラとして出なかった事が余程ご機嫌なようです。 何故かGa○ktを歌いながらPSP片手に楽しげにリビングにやってきます。きっと綺麗なカミーユだからでしょう。 ちなみにあれだとZZは無い事になるそうなので無問題です。ハマーン様が凄まじいコスプレをしているのを見ずに済みますから。 ところで家でしか使わない携帯ゲーム機というのは果たして正しいのでしょうか? アムロ「兄さんもまぜてもらおうかな。今日は仕事もないし」 兄さんはオーソドックスに初代様で行くかνで行くか贅沢な悩みを抱えながらやってきます。 ハマーン様「痴れ者共!!PSPでは大人しく狩りにでも出ていろ。弟離れの出来ない俗物どもが、家事を終えたシンの身体を愛うことも出来んのか」 わいわい、がやがやとやってきたお兄ちゃん達にハマーン様の一喝が響き渡ります。 ハマーン様の一喝、ファンには垂涎モノでしょう。現にハマーン様の担当をしているマシュマーさんは大枚をはたいて罵ってもらっています。 編集長は寧ろ大枚ではたかれています。無論「貴様の脂ぎった頬を叩いた札などこの私が受け取れると思うか?」というセリフがオプションで付きます。 その場合は+の金額を振り込まなければいけませんが、編集長は韓流スターを追いかけるお金を妻に回さない代わりにハマーン様に回しているのです。 振り込まれたお金はシン君に回されますが、シン君は基本的に無駄遣いせずに、主に食費に当てて他は貯蓄に回します。 そのかわりこだわりの食材を使って美味しい手料理を作ります。 美味しい手料理を食べたハマーン様やアムロ兄さん、クワトロ父さんは明日の活力を付け、仕事に精力的に取り組み会社に大きな利益をもたらします。 一部上場企業の利潤アップは国内の経済を支える事につながります。世の中は上手く出来ていますね。 つまり、ハマーン様は国内資金の海流出を防ぎ尚且つ国内のお金の循環をスムーズにしているというわけです。 クワトロ「このキュベレイのパイロット私に(性的に)プレッシャーをかけてくるとは……何という事だ、私が出ていなかったZZに限って… このキュベレイであれば私はZで(萌え)死んでいたな……」 因みにクワトロ父さんは政治家だったりします。誰ですか?今「ニートだろ?ぷげらw」と笑ったのは。 政治家なんて大体こんなものですよ?こう見えてもクワトロ父さんは優秀です。秋葉原に造詣の深い現首相以上にサブカルに詳しく、また 自分たちで選んどいて好き放題批判し放題の他の政党の党首よりも理想に燃え、(黙っていれば)甘いビジュアルに女性支持者が後を絶ちません。 その影に、スーツをノースリーブにしようとする父さんを必死に止めたシン君、アムロ兄さん、カミーユ兄さんの苦労があったのは知られざる事実です。 歴史を左右する事というのは存外知られていないものです。 カミーユ「そんな、せっかくガンガンも出たんだし、兄弟の絆を深めるためにもタッグプレイを!!」 アムロ「それはエゴだよカミーユ。Zであれだけ仲良しだったんだから此処は兄さんに譲るべきだろう!!」 ハマーン様「黙れ!!愚息共が。家で携帯ゲーム機などしおって。白いキュベレイが出ていなければ何の価値も無いのだ、そのようなゲームは!!」 全く同感です。 ハマーン様「全く…揃いも揃って弟にベッタリの奴らめ…アムロ、お前はだから特定の彼女も出来んのだ。カミーユ、弟を優先して修羅場を作るのも大概に しておけ、いつシンに火の粉が掛かるかわからんのだ。ナイスボートはお前だけで済ませておけ」 末っ子は一番可愛いとはこの事でしょう。ハマーン様は実の子であっても容赦がありません。 クワトロ「しかし…このゴールドスモー…見れば見るほど趣深い機体だな…」 個人的にカプルよりも出て欲しい機体でした。 最近のクワトロ父さんのマイブームはゴールドスモーと百式のパイロットを交換して、アカツキを含めて金色小隊で出撃することです。 余談ですが、クワトロ父さんの収入は寧ろ副業の方が高いです。副業が何かとはいえません。夏と冬の陣とか、もうすぐカタログがとか、 お父さんはシャッター前なんだよとか、一切わかりません。 一つ言えることが、秘書で女性向けの副業を担当している方の進言で女性向けのスペースにシン君を○音ミクの格好で売り子をさせようと画策 しているところをハマーン母さんに知られ、生きたまま生皮を剥がされる豚の如き悲鳴を上げた夜があったことだけは追記しておきます。 その事はお兄ちゃん達の連携プレイによりオールナイトのカラオケに出かけていたため、ただ一人NTじゃないシン君は知らないことです。 シン「母さん、言いすぎ。アム兄もカミ兄も俺の相手してくれるって言ってるんだから。それと動いちゃ危ないよ」 ハマーン様「ム?すまないなシン」 カミーユ「母さん……俺達には弟離れしておけとか言っておいて…」 アムロ「何で自分はシンの膝枕で耳掃除をしてもらってるんですか…」 シン「え?そういうものなんじゃないの?母さんが言ってたけど…」 ハマーン様「いや、間違っていないぞシン。末っ子というものは自分勝手に育ちがちだ。何故なら親兄弟に甘やかされ、自分は誰かの面倒をみるという 機会に乏しいからだ。だからこそ他人の面倒を見ることで自立心を失わぬようにするのが我が家の教育方針なのだ」 シン「へぇ~成る程ね。さすが母さん。あ、母さん、今度は右耳やるから反対向いて」 ハマーン様「わかった」 カミーユ(シン…また母さんに騙されてる……) アムロ(母さんが単にシンに甘えたいだけなのに……でも命は惜しい) 流石にNTだけあって兄さん達は逆らったらどうなるのか、どういうオチが待っているのかを見切っているようです。 何はともあれ、今日もハマーンさん家はみんな仲良しです。 クワトロ「ゴールドスモーのマスターグレード化と、アナ姫のフィギュア化の嘆願書を書かねば…」 ~セツコ宅~ セツコ「このクリスって人何か私に似てる?っていうかシン君……キュベレイの子にも『守る』って言ってるぅぅ……」 前へ戻る 次へ進む 一覧へ
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「はいよ」 思わず、助けを求めるように叫んだ明日の言葉に、答えるように 彼の背後から、無数の黒い奔流が、彼の周囲を通り過ぎていく それは、黒く太い縄となって、操られている子供達を縛りだした 「…Hさん!?」 「よぉ」 ひらひらと手を振りながら、神社の境内に入り込む黒服H あの黒い奔流は、Hの伸びた髪だ 相変わらず、髪だけが独立した都市伝説であるかのように、自在に動いている 「どうしてここに!?」 「ハーメルンに関する報告があったからだよ。無茶言って、俺以外に「組織」の連中が来ないようにさせておいた」 Gの野郎に借りができちまった、とぼやくH しゅるしゅると動き続ける髪が、子供達を束縛していはいるが… 「…あー、余計に動かれても面倒だな、気絶させるか…」 「……まさか、首とかしめて気絶させる気じゃあ?」 「駄目か?」 「それは、ちょっと」 さすがは正義の味方、とHは笑う 別に、間違って首の骨を折ったりするつもりはないのだが……まぁ、相手は操られている被害者だ 正義の味方としては、力づくで気絶させるのは、気が引けるのだろう 「しゃあねぇ。明日、ちょっと後ろ向いてろ」 「へ?」 「お前の分のサングラスは用意してねぇ」 その言葉に、明日の脳裏に浮かんだのは…映画に出てくる黒服の男が、赤い光を放つ装置で、人々の記憶を消す様子 ば!と急いで明日は子供達から、Hから背を向ける 「よし、それでいい」 Hは笑って、懐から細い、棒状の装置を取り出した それを、子供達に向けて、スイッチを押す ------ピカっ 一瞬だけ、放たれた赤い光 それを見た、子供達は………一斉に、意識を失っていく 記憶消去の影響で、一時的に意識を失うのだ これによって、ハーメルンの影響からも逃れられるはずだ 「Hさん、終わったか?」 明日が声をかける …答えは、なく 「…H、さん?」 聞こえて、きたのは げほげほと、咳き込んでいる声 「…!?」 振り返った、明日が見た光景は 膝をつき、項垂れ、苦しげに急きこんでいるHの姿だった 子供達を抑えていた髪が、力を失って…しゅるり、元に戻っていき、Hが本来の短髪の姿に戻る 「く、ぁ…」 「お、おい、どうし…」 激しく咳き込み続けるH ぽたぽたと……口元を抑える手の間から、血が流れ落ちる 吐血しているのだと、その段階になって、明日はようやく気づいた 咳き込む口元を抑えながら、Hはスーツの懐を探り、何かを取り出そうとして… ---カタンっ 小さなピルケースが、石畳の上に落ちた 中に入っていたどす黒い錠剤が、辺りに散らばる 「あー………くそ…」 必死に、錠剤に手を伸ばすH …体の内部が、ぐちゃぐちゃに崩れていっている 「組織」の黒服の能力を使った反動が、もろにでてしまっている そして、その壊れた内部を……体内に仕込んでいる「切り札」が、勝手に治していく 壊れ治れ壊れ治れ 無限の痛みが、Hを襲う 「Hさん、ほら!」 ピルケースから錠剤を数個、取り出した明日 慌てて、Hに手渡す 赤く染まった手で、Hはそれを受け取って……自分で拾った分とあわせ、十数個の錠剤を、一気に煽った しばし、げほげほと咳き込み続けていたが……少しずつ、落ち着いてくる 「大丈夫、なのか?」 「………あぁ」 嘘だ 明日は、すぐに理解する 顔色が、蒼白になっている どう考えても、大丈夫ではない 「誰か、呼んで…」 「駄目だ」 携帯を取り出した明日を制するH 傍にあった木に寄りかかり、呼吸を整えている 「でも…」 「いいから……それと、この事は誰にも言うな…特に、「組織」の奴には」 絶対に、言うな、と 暗く、告げてきたH その、暗い、暗い表情に…思わず、明日は頷いてしまった 「…OK、いい子だ。今度、恋路ちゃんとのデートプランでもたててやるからな」 くっく、とようやく、いつもの調子に戻って…ただし、顔面蒼白のまま…Hは、笑って そして、誰かを呼び出すように、携帯を取り出す 「……辰也、か?………悪い、また、アレを………………あぁ、わかってるよ…」 明日の知らない誰かに、連絡をとっているようだ 「組織」の人間ですらないのかもしれない …ちらり、気絶した子供達に視線をやる明日 子供達は、すやすやと穏かな寝息を立てていて…ひとまず、大丈夫そうだ Hのことは気がかりではあるが、まずは一つ、事態が解決したようで 明日は、ほっとしたようにため息をついたのだった to be … ? 前ページ次ページ連載 - 黒服Hと呪われた歌の契約者
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061.君と会えた奇跡 「ハァ……ハァ…」 体中に毒がまわっていくのがわかる、体が冷たくなっていく。 誰かを殺さないと……でも、もし殺したところで♀商人が約束を守る と思えないことはわかっていた、でもわかっていても誰かを殺すしか方法はない。 私は走った、生き延びるために。このとき既に正気を失っていた すると話し声が聞こえた、二人…?二人だろうと関係ない。 やらなきゃ私が死ぬ、やらなきゃ…… 私は千鳥足で声の来るほうに行った。 ガサガサ… 話し声の正体は♂ローグと子バフォだった、向こうはすでに♀アーチャーの存在に 気づいていたらしく身構えていた 「……アーチャー?」 「待て、何か様子が変だぞ?」 私は最後の力を振り絞り弓を引いて放った、しかし空しく矢は外れた。 もうすでに狙いを定める余裕もなかった 「うわっ、あぶねえっ。」 もう弓を引く力も残っていなかった 立つ事もできなくなった♀アーチャーはその場にへたりこんでしまった 「なんだ…手負いか、様子からすると毒にかかっているようだが…」 「私…殺し合いなんてしたくない…でも仲間に裏切られて…毒を盛られて… 誰かを殺してくれば助けてやるって…それで私…私…」 なるほどな…仲間を信用しすぎて裏切られたのか。 まあ当然だろう、このゲームはもともと殺し合いなのだ。誰かと組んだところで最終的に 生き残れるのは一人なのだ。信用などしてはいけないんだろうな、本当なら 「死にたくない……死にたくないよぉ…か…母さん…」 ♀アーチャーの顔がどんどん青くなっていく。このままだと死んでしまうだろう 「おいっ、このままだと死んでしまうぞ!?」 子バフォが叫んだ、わかってるよそんなことは…だが助ける手段は… あった、俺は解毒を覚えていた、助ける事は可能だった。だが助けてどうする? 助けた所でこのゲームは終わらない、本当なら見殺しにするのが正しいのだろう、 というか今までの俺なら間違いなく何人も殺していただろう。 というか自分でも何考えてるのかわからなかった。見殺しにすればいいんだ見殺しにっ。 大体こいつは俺達を殺そうとしたんだぞっ、助けてやる義理などない… 「はぁ……はぁ…か…はっ…ゴフッ」 ♀アーチャーは吐血した。もはや死寸前であった 「ローグ殿!たしかにこの娘は我々を襲ってきたが利用されていただけだっ。 助けてやっても…」 まったくこいつは仮にも悪魔の息子だってのにとんでもねえお人よしだな、いやおヤギよしか。 …・んなことどうでもいいか 「ああああああああああああああああああああああああ、もうしょうがねえ、しょうがねえ なああああ!解毒!」 ♂ローグは♀アーチャーを解毒した。 「はぁ…はぁ…」 ♀アーチャーの顔色がよくなっていった 「おぬしも中々いいところあるではないか、ん?」 ♂ローグは頭を抱え込んでいた 「ああ…もう俺どうしちまったんだ?殺せる奴見逃して子守り受けた挙句今度は 人助けだあ…?ありえねえ…ああ…やはりあの♀プリ(以下略」 以前の俺には絶対ありえない行動であった、この殺人ゲームに参加させられたことで ♂ローグに少しずつやさしさが芽生えていた 「そんなことどうでもいいではないか、少しおぬしのこと見直したぞ」 「けっ」 ♀アーチャーが起き上がった 「あの…さっきはすみませんでした…、襲ったのは私なのに…助けてもらって… もうなんて言ったらいいか…私…私…うぅ……うっ」 安心感と仕方なかったにせよ他人を殺そうとした自分が許せなかった 「あーもういいよ!大体な、あんたを助けたのも気まぐれなんだよっ。つか助けるつもりなんて 毛頭なかったんだっ、気がついたらなんか解毒しちまってたんだよっ」 ♂ローグは♀アーチャーにそう投げ捨てた、自分でも何言ってるのかよくわかってなかった 「…やさしいんですね」 「はぁ!?(どっかで聞いたセリフだ…)」 妙に気恥ずかしかった、人からやさしいなんて言われたことは今までなかったのにな… 「あの…あなたについていってもよろしいでしょうか?」 「勝手にしろっ!でも守ってやる義理なんてこれっぽっちもないからなっ」 「いえ…守ってもらおうなんて…ただ恩返しがしたいのです」 こうして私は♂ローグさんについていくことにした。ぶっきらぼうで口の悪そうな人だけど。 この人は信用しても大丈夫だと思ったから… 「でもあんた毒は消えたがその傷決して浅い傷じゃねえぞ、どっか安全なとこで休んで治療 しないとな」 「え…でも」 「あーいーよいーよ、子守りのついでだ。ガキ連れ出したら安全な場所探すぞ」 戻る 目次 進む 060 目次 062
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第4話 その侵入者の顔に、ミラクルは覚えがあった。大陸で1、2を争う情報収集家。同時に凄腕の殺し屋でもある。どこのギルドにも所属しない、フリーの何でも屋。名前は確か…尚徳。 「今夜は訪問者が多いなぁ〜。まぁ男の訪問者なんて必要ないんだけどねぇ」 「何のん気なこと言ってるのよ? こいつは闇商会の人間よ」 葉奏の言葉で、納得。尚徳がブラックナイツにいるのなら、情報戦で勝てるわけがない。 「見物していろ」 言い終わると同時。尚徳はミラクルに大きな針の様な物を投げた。 一瞬で理解した。それが毒針だと。そして避け切れないことも、同時に理解した。 左腕に痛み。うめく。速攻で針を抜く。しかし遅い。体の感覚が消失。ミラクルは床に倒れた。衝撃も痛みも感じなかった。ただ意識だけは、やけにハッキリしていた。 「痺れ薬だ。苦しいか?」 愚問だった。 「苦し…いに…き…まってる…じゃ…ん」 意識はあるのに体の感覚が無い。それは苦しみ以外の何でもなかった。 「ちょっと…何あっさりやられちゃってるのよ…」 葉奏がため息混じりに呟く。ミラクルは答えようとして、声が出ないことに気付く。超即効性の薬らしい。あまりにも早すぎる効果。それが非合法の薬であることは明白。 「その女に裏切り行為を働かせた罪は重い…懺悔しろ」 冷たすぎる声。言い終わってから、尚徳は葉奏を見つめる。そして戦闘態勢をとった。 うちはあっさり薬で…何で姫とは格闘しようとしてるんだ…? 心の中で呟く。その答えは、尚徳にしか分からない。 視界の片隅、葉奏が戦闘態勢をとったのが分かった。 格闘戦なら勝機はある。しかし相手はあの尚徳。油断させておいて暗器を使う可能性も否定できない。 ミラクルはもう役には立たない。悩んでも仕方ない。やるしかない。言い聞かせる。 「今日は厄日ね…」 まさかこんなにも早く、次の刺客がくるとは思ってなかった。監視されていたのかもしれない。うかつだった。今更遅い。 葉奏は駆けた。一瞬にして間合いを詰める。そのまま右ストレート。かわされる。尚徳のハイキック。左腕で防御。衝撃と痛み。尚徳は今左足だけで立っている状態。好機。足払い…成功。尚徳はバランスを崩した。 しかし尚徳は倒れなかった。床に片手をつき、そのまま反動で後ろへ飛び、着地。恐ろしいほどの身軽さ。 驚いているヒマはない。即座に再び間合いを詰める。今度は連撃。右、左、また右。尚徳は防戦一方。「いける」口の中で呟く。左の一撃。甘かった。かわされた。その左腕を尚徳に掴まれた。決定的だった。 尚徳は自分の方に葉奏の腕を引いた。葉奏のバランスが崩れる。鳩尾に衝撃。 「あ…ぐ…」 声にならないうめき。尚徳の膝蹴りだと気付いたのは、床に両膝をついた時。 掴んでいた腕を放し、尚徳は葉奏の顔を蹴り上げる。声を上げる間もなく、葉奏は床に倒れた。妙な絵が描いてある天井が見えた。 起きなきゃ…そう思った時、腹に重い衝撃。尚徳が力いっぱい、葉奏の腹を踏みつけたのだ。咳き込み、吐血。それから痛み。 「苦しいか? すぐ楽にしてやる」 尚徳の声はどこか優しかった。 葉奏の腹を思い切り踏みつけた。葉奏が咳き込み、血を吐いた。血まみれのその顔は、何故か美しかった。少なくとも、尚徳はそう思った。 葉奏の腕を掴めたのは、奇跡に近かった。しかしそのおかげで、短時間で勝負がついた。神に感謝しようとして…やめた。代わりに『魔王リュカ』に感謝した。素敵な地獄をありがとう、と。 「苦しいか? すぐ楽にしてやる」 自分でもびっくりするほど、優しい口調。 尚徳は両手で葉奏の首を絞めた。葉奏の抵抗…無視した。絞める手に力を込める。葉奏の顔が苦しみに歪む。血と涙と苦しみに彩られた表情。愛しかった。それでも、力を抜くことはない。 それは唐突に出現した。尚徳の目の前、無数の氷の矢。それが魔法だと気付くより早く、反射的に横に飛んで全てかわす。氷の矢はさっきまで尚徳の居た場所…葉奏の上を通り過ぎ、壁に当たって弾けて消える。 「あは…うちの…お嫁さん…結婚…前…に…殺されて…たまるか」 途切れ途切れに、ミラクルが言った。 薬が切れ始めた? 否。早すぎる。「…どんな精神力だ?」呟き、ミラクルをにらむ。 尚徳はゆっくりとミラクルに近づく。先に殺すことにした。後ろで葉奏の咳き込みが聞こえた。無視。しばらくはまともに動けないだろう。 to be continued
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登録日:2012/06/01(金) 10 29 53 更新日:2024/04/01 Mon 12 37 14NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 クッキー クッキーないなら死ぬ ボボボーボ・ボーボボ 中尾良平 婦長 岡本寛志 紙袋 絶望 絶望した!やせ細った斧男 絶望君 脇役→準レギュラー 「死にて〜」 絶望くんとはボボボーボ・ボーボボの登場キャラ。 【声優】 初代:中尾良平 二代目:岡本寛志 【キャラ】 見た目は紙袋を被った半裸の男。ガリガリ。ちょっとファウスト先生っぽい 読んで字の如く、常に絶望しており、初登場時には下が奈落の底にもかかわらず、ノコギリで命綱を切ろうとしていた。 ビュティ「ヤバいよこの人!」 しかしおやつに関しては並々ならぬ執着があり、おやつがあれば例え奈落の底だろうと戻ってくる。 絶望君「クッキー…ないなら死ぬ…」 ビュティ「はぁ!?生への執着クッキーだけ!?」 ボーボボ「あ、そう言えばまだクッキー残ってたな」 絶望君「クッキィィィィィィィィィィィ!」 ビュティ「戻ってきたー!しかもサーフィンで!」 ボーボボ「あ、でもこれ賞味期限切れてた」 絶望君「ごふっ!」 特に技や真拳は使わないが、素手でギガに吐血させたり、膝蹴り(絶望ニー。本人いわく麻酔。ヘッポコ丸いわく“こいつそんなに強かったっけ!?”)でボーボボを気絶させたりと、強いんだか弱いんだかわからない。 【活躍】 初登場はサイバーシティ編。 六闘士の一人、ソニックの部下としてスパーラビットと共に登場。 ただの使い捨てキャラかと思いきや、その後もちょくちょく出てきて、半ば準レギュラー化した。 ・サイバーシティ編 初登場。上記の通り死にたがってバンジーのヒモを切ろうとしたり、おやつにだけ異様に執着したりしているが、戦闘要員としては役立たず。 しかし、鼻毛真拳奥義「聖鼻毛不思議ボックス」に落下した際には希望に満ち溢れた。「夢は叶う(キラン」 最終的には天の助に封印された。 ・三世編 三世世代の隊員とのバトルで、スパーラビットと共に助っ人として現れる。が、すぐ「消えろ」と言われた。 ・ハイドレード編 登場した際にはギガやハレクラニといった連中との対決になり、自棄でギガをぶん殴った(一応、血を吐き出すダメージを与えている) その後はハイドレードとの戦いでは完全にボーボボの仲間。筋肉ガスでムキムキになったり、カンチョー君、田楽マンと最弱チームを結成したりと、結構全面に出てくる。 白狂ではハジケリストどもと一緒に婦長と化し膝打ちでボーボボを気絶させた。 ・第二部 真説 まさかの登場。一回目はボーボボの頭の中から現れ、ピアノを披露。 披露中に鍵盤蓋が倒れ、腕を挟まれてしまう。 「絶望ぉぉぉーー!」 二回目はサイバーシティにて、クルマン、スパーラビットとともにごき○んようのパロディ番組をやっていた。 「絶望的な話。略して絶バナー♪」 ポルストロイに斬られたが、何事も無かったかのように復活していた。 追記・修正しないなら死ぬ…… △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 糸色望君 -- 名無しさん (2013-08-30 13 14 04) そういえばまだクッキー残ってたな -- 名無しさん (2014-01-17 23 39 44) クッキィイイイイイイイイ!!!! -- 名無しさん (2014-01-17 23 42 43) 戻って来たー!?しかもサーフィンで -- 名無しさん (2014-01-17 23 53 10) あ、でもこれ賞味期限切れてた -- 名無しさん (2014-01-18 00 13 09) グハッ… 今度は箱に落ちたー!?どうなるのー!? -- 名無しさん (2014-01-18 00 16 56) 夢は叶う -- 名無しさん (2014-11-07 15 50 46) くそったれぇ!!! -- 名無しさん (2014-11-07 17 54 03) 田楽マン同様、脇役として活躍していて面白いキャラだった -- 名無しさん (2014-11-07 19 48 16) オレだっておやつ食べたいわー!! -- 名無しさん (2014-11-07 19 56 25) 真説ではかんぴょうと成金とともにいけにえにされていた -- 名無しさん (2015-04-03 19 18 13) ↑絶望スカルヘッドラグーン!! -- 名無しさん (2015-04-22 19 40 10) アニメだと「田楽だった、いらね」になってたな -- 名無しさん (2016-02-17 15 00 16) 三狩リア出てほしかった -- 名無しさん (2016-11-03 03 04 33) 切望君とスパーラビットの印象が強いせいでソニックの印象が薄い。 -- 名無しさん (2019-07-06 04 15 07) 真説最終回ではビュティとへっぽこ丸の会話シーンの背景でクッキーの物乞いをしていた -- 名無しさん (2020-11-11 04 43 00) 不意打ちすれば破天荒にもそれなりのダメージ与えられる辺り攻撃力は結構高いと思われる -- 名無しさん (2021-01-23 01 51 11) 絶望ニーにツッコミ入れたのはビュティじゃなくてへっぽこ丸 -- 名無しさん (2021-02-21 07 45 49) ハジケ力だけは高いほうだよね -- 名無しさん (2021-04-25 20 48 33) 紙袋とパンツに目が行きがちだけどよく見たら靴下も履いてる -- 名無しさん (2021-06-08 22 48 27) 名前 コメント